田中雄二郎先生、ご退任おめでとうございます。

また、長年にわたる臨床業務、ご研究、大学病院での数々のお仕事、そして教育、本当にお疲れ様でした。

私が東京医科歯科大学医学部医学科の5年生となり、今後の進路や研修について模索していたときに、臨床教育研修センターのセンター長に就任されたのが先生でした。私は現在まで続く臨床研修制度、すなわちそれまでのストレート入局ではなくスーパーローテート方式を軸とした新制度の2年目にあたる世代であり、大学病院で研修をするのか、市中病院を選ぶのか、マッチングとは？？　タスキがけとは？？　と不安な日々を過ごしていました。そんな中、先生は病院内やM&Dタワーですれ違うたびに声をかけてくださり、学生にも気さくに接してくださるその姿を見て、大学での研修を強く希望しました。先生に対する印象はその後も変わりません。研修医として働き始めてから、脳神経外科へ入局してから、そして関連病院で経験を積んで大学に戻ってきた現在も、先生はいつも学生の頃と同じように明るく声をかけてくださり、そのたびに私は不思議な安心感を抱きます。「気にかけてくれている」「一個人として見てくれている」ことを感じられるからなのだと思います。先生がなさってきた「教育」には遠く及びませんが、私も先生のご姿勢を見習って後輩や学生に接するよう心がけていくつもりです。

先生のさらなるご活躍とご健康をお祈り申し上げます。また、これからもお声がけのほど、よろしくお願い申し上げます。