私は「新医師臨床研修制度」が開始された平成16年4月に医師となりました。その前年に初めて行われた「研修医マッチング」を経て、田中雄二郎先生がセンター長を務められていた本学医学部附属病院・臨床教育研修センターに初年度の初期研修医として採用いただき、医師としての第一歩を踏み出しました。平成18年4月からは、同センターに初年度の後期研修医として採用いただき、本学小児科学教室(水谷修紀教授)において、小児科医としての研修を開始しました。

卒前・卒後の医学教育が大きく変化する、まさに激動の時代を、雄二郎先生のリーダーシップと温かな御指導の下で医学部生、初期研修医、後期研修医として卒前・卒後の研修を修めることができたこと、本当に有難く振り返っております。雄二郎先生は、卒後何年が経過しても、学内で顔を合せれば「どう？元気にやってる？」といつも声を掛けて下さり、学生一人一人、研修医一人一人の声に耳を傾けて下さいました。今の私が在るのは、キャリアの節目節目において、悩んだり迷ったりした折に、雄二郎先生に御相談させていただき温かな言葉と御指導を頂戴した御蔭に他なりません。雄二郎先生に見せて頂いた「背中」をしっかりと目に焼き付け、本学小児科学教室(森尾友宏教授)の一員として本学関連教育施設で勤務する中で、「臨床」「教育」「研究」に務めを果たせるよう、常に向上心を持ちながら職場の同僚と互いに刺激し合い高め合って参りたいと思います。

雄二郎先生、本当にありがとうございました。